僕は中学受験をした。
そこそこ名の知れた中学に行くために、塾に放り込まれた。
最初は、塾の先生の話がおもしろくて、楽しいな~って思ってた。
楽しいな~だけで、家ではろくに勉強してなかった。
でも、定期的にあいつがやって来る。
そう、テスト。
テストはそんな僕の本性を容赦なく暴く。
最初はその場で考えるだけで乗り切れていた。
でも学年が上がると、難しくなる。
その場のやりくりだけで乗り切れない。
周りからも「勉強しろ!」という圧がかかり、やり始めるも。
勉強自体はそんなに好きじゃない。
当時は歴史が好きだった。
だから歴史の勉強ばかりしてた。
算数は大の苦手で、できることならやりたくなかった。
逃げ続けたと思う。
テストが来るたびに、歴史はすいすい解けるけど、算数は苦しかった。
その場で考えて解こうとするけれど、まるで解けない。
結果は散々。
三者懇談では毎回算数の勉強について突っ込まれ続けた。
でも、やりたくなくてやらなかった。
そして来た入試本番。ラスボス。
第1志望というラスボスは非常に強く、まったく歯が立たず。
たぶん算数は10点くらいだったんじゃないかな。
結果はもちろん、不合格。
普段練習もしてないのにいきなり試合に出たって体がうまく動くわけがない。
自転車の練習なんてしたことないのに、いきなりレースに出ろって言われたって、それは無理。
合格をする人は、やっぱりそれなりに練習を積み重ねてる。
練習って地味で、単調で、つまらないことも多い。
めんどいよね。
でも、だから「やる人」と「やらない人」に分かれて、差がつくんだと思う。
「あの子頭いいよね」
そう思ってるあの子は、「頭がいい・悪い」以前に
家で「地味で退屈かもしれない練習」をコツコツやってるのかもね。
塾の授業だけ受けて何とかなるわけじゃないよ。
そんな神講師みたいな人が世の中にはいるのかもしれないけど、少なくとも僕はそうじゃない。
家での地道なコツコツがあって、はじめて効果があるもの。
地味で、単調で、つまらない練習。
でもとてもとても大切な練習。
その先にしか「成績が上がった!」はない。
逆に、練習はきっときみを支える土台になる。
何かあったときにきみを助けてくれる。
思わぬひらめきを与えてくれるのも、その練習だ。
やることはたくさんあるぞ。
さあ、まだまだこれからだ。