先日、どこかで「3÷0」のような「0除算(0で割るわり算)」が話題になっていました。
「3÷0」は「計算できず、答え無し」となります。
でも「そういうものだ」と言われても「?」となりますよね。
教える側としては、「そういうもの」と済ましたくはありません。
なぜ「÷0」は「答え無し」なのかを考えてみてほしいとも思います。
3÷1=3
3÷0.1=30
3÷0.01=300
3÷0.001=3000
・・・
「÷●」の「●」が小さい数であればあるほど、計算結果はどうでしょうか。
大きい数になっていくわけです。
3÷0.000000000001=3000000000000
になります。
つまり「÷●」の「●」を0に近づければ近づけるほど、大きな計算結果が得られます。
言い換えると「÷0」をすることで、決まった値になることはないのです。
(ここからは中学生向け)
また
3÷(-1)=-3
3÷(-0.1)=-30
3÷(-0.01)=-300
3÷(-0.001)=-3000
・・・
「÷●」の「●」を負の方から0に近づけると、今度は計算結果が非常に小さくなります。
こちらも「●」を0に近づけることで、計算結果は非常に小さくなりますが、決まった値になることはありません。
「÷●」の「●」を正から0に近づけた場合、負から0に近づけた場合で少し考えが違いますね。
ほかの考え方
3÷0=a としましょう。
これを式変形すると
0×a=3となり、これを満たすaは存在しないことがわかります。
(aに何を代入しても3になることはない)
このように「÷0」は決まった値になりません。
そのため「答えがない」となるわけです。
中学生であれば、この考えに触れやすいのは中1の反比例の単元でしょうか。
今年はこんな話もしてあげられるといいなと思っています。