中3保護者会でした話

先日中3の最後の保護者会を行いました。その会の最後で生徒に向けて、次のようなメッセージを送りました。

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みんなに伝えてきたことはいくつかあります。
その中でも、何度か話したと思うのが「道が2つあったとき、どちらを選ぶか」ということです。

たとえば、ダイエット中のあなたの前に美味しそうなピザがあったら、どうしますか?
山盛りのパフェがあったら、どうしますか?
きっと食べませんよね。

これを勉強に置き換えたらどうでしょう。
やるべきことがたくさんあるとき、
「何もやらないで楽をする道」と「逃げずにこなす道」の2つがある。
こうなると、楽な道を選ぶ人が出てきます。

勉強しなきゃとわかっているのに、後回しにしてしまう。
英語が苦手なのに、他の教科に逃げてしまう。
時間があるからと、どんどん先延ばしにする。

人間が楽な道を選びたがるのには理由があります。
それは、傷つきたくないから。
自分の心に逃げ場をつくっておきたいから。

一生懸命やっても、結果が出ないかもしれない。
そうなったとき、自分の努力には価値がないように思える。
かけた時間が無駄になるかもしれない。
だから少しでもダメージの少ない道を選びたくなるんです。

実は僕もそうでした。
中学受験のとき、算数がどうしてもできなかった。
わからない問題が多いと、解けないたびに「自分はダメだ」と否定された気分になる。
だから少しだけ、と得意な教科に逃げる。
そっちはスラスラ解けるから。
でもそれをしてる場合じゃないし、やはり成績は上がらなかった。

頑張ったからといって必ず結果が出るわけではない。
結果が約束されているわけじゃない。

でも、それでもやらなきゃいけないこともわかっているはず。
みんなが選ぼうとしているのは、楽な道じゃないですよね。
そこには苦労や努力が待っているけれど、だからこそ価値があるんじゃないですか。
苦労や困難を越えた先にしか手に入らないものだからこそ、価値がある。

目の前にしんどい道があって、危険な道がある。
動物ならそれを避けて生きればいい。
でも人間は、その道を避けたらどうなるか、なんとなく未来が見える生き物です。

これから先、みんなはたくさんの選択に迫られる。
一度や二度じゃない。
何十回も何かを選択しなくちゃいけない。
大学入試、仕事、結婚、転職……

覚えておいてほしいのは、困難を乗り越えた先に手に入るものが、一番価値のあるものだということ。
それがみんなの財産になり、あとあと自分を助けてくれる。
苦労して手に入れたことは覚えているけれど、楽に手に入れたものって、僕は何も覚えていないですよね。

もし楽なほうを選びたいなら、それでもいい。
ただ、そこには何もありません。

やるべきことを考えたら、一日10時間でも足りないと感じるのが当たり前。
今日の過ごし方はどうでしたか?
困難を乗り越えるような過ごし方をしましたか?
弱い自分を乗り越える道を選びましたか?
あと25日で、みんなが歩んできた道の答えが出ます。
もし後悔があるなら、今からもう一度本気でやってみてください。