音読はめんどうだけど…大事

この春卒業した中学3年生(もう入学式を終えたので晴れて高校1年生ですね)から、公立高校入試の得点を報告してもらいました。

全体的にとても高い得点でしたが、ひときわ目を引いたのが――
英語で50点満点中の50点!

この一言だけ聞くと、「もともと英語が得意な子だったんだな」と思われるかもしれません。

 

でも実はこの子、入塾当初は「英語が苦手で…」という相談を受けていたんです。

入塾直前の定期テストでも、平均点をかろうじて上回ったくらい。決して高得点とは言えませんでした。
(塾生の人にわかるように言えば、偏差値51~52、通知表では「3」くらいのイメージです。)

 

この子が努力したのは間違いありませんが、彼の姿を思い出して、あることに気がつきました。

 

うちの塾では「音読の時間」があります。

教科書の英文を解説したあと、実際に声に出して読む時間です。

英文法などの理屈も大切ですが、それ以上に英語のリズムやフレーズ感を体に染み込ませることも大事だと考えて、この時間を設けています。

 

振り返ってみると、この子のクラスは音読がとてもスムーズに進んでいました。

なぜかというと、この子がいつも大きな声で音読してくれていたからなんです。

彼の声につられて、周りの生徒たちも自然と声が出る。教室全体に良い空気が生まれる。

 

音読の時間がきちんと成立すると、speaking力はもちろん、listeningの力も一緒に伸びていきます。

毎回、誰よりもはっきり、正しい発音を意識して音読に取り組んでいた彼。

そりゃ、英語の成績が伸びないわけがない。納得です。

 

塾生の皆さん。

もちろん、音読の宿題が「めんどうだな」と感じることもあるでしょう。

でも、地味でも、面倒でも、続けることが本当に大きな力になります。

目立たない積み重ねが、ある日突然「満点」というかたちで実を結ぶ。

そんなことを改めて実感させてくれた出来事でした。

 

「音読なんて本当に効果あるの?」と思っている人にこそ伝えたいです。

正しい音読を、意識的に継続すること。それが英語力の土台を作っていきます。

声に出す習慣、あなどれませんよ。

※↓この学年の風景をイラスト化してもらいましたが、微妙に違う・・・壁に電話はありませんし、机の並びもぐちゃぐちゃ笑