筆圧と学力の相関性は相当強い

最近、ある生徒を見ていて思ったことです。

 

計算ミスが多く、暗記が苦手、でも文法ルールや基礎計算のやり方はしっかり理解できている子です。

 

暗記や計算ミスの多い子は筆圧がうすい子が多いです。

筆圧がうすい子は、ペンを強く持つ(にぎる)ことができていません。

ペンを手(親指と人差し指の付け根)に置いているだけ。

そしてそのペンを紙に押し当てて書く、のではなく、紙にペンを置いている(のせている)だけ。

ペンを紙にのせたまま、さらさらと流すように書く。

自然とペンはかなり斜めの状態になっています。(ペンと紙のなす角がとても小さい)

 

筆圧のうすさというのは、相当に学力に関係があると考えています。

 

ものを覚えるのに大切なこととして、筋肉の動きを連動させる、ということがあります。

声に出したり、何度も書いたり、と筋肉の動きを伴う作業が効率の良い暗記をうむということです。

(ある受験マンガでは踊りながら公式や単語を覚えるシーンがありました)

 

筆圧のうすい子は、

・ペンを握る力

・ペンを紙に押し当てる力

がそれほど強く働いていない。

言い換えると筋肉の動きをそれほど伴っていない。

だから暗記が苦手であったり、ワーキングメモリ不足で計算ミスを起こしたりする。

 

さらにはうすい字で流れるように書いてしまうので、字が雑になり、見間違いを起こしてしまう。

 

また、指先を細かく動かすことで脳が活性化されるのに、手が最小限の動きしかしていないがために、考える力が活性化されない。

 

パッと考えただけでも、筆圧のうすさにはこれだけデメリットがあります。

 

まず、その子には、ななめになっているペンを、もう少し立てて持つようにしようという話をしました。

さて、その子のミスは減るのかどうか。

暗記力は上がるのかどうか。

ペンをななめにするか、立てて持つか、という小さな小さなことですが、案外そういうところから成績は変わるんじゃないかなと思っています。