見直しにもふだんの練習が必要

生徒の解いたテストの問題用紙。

持ってきてもらって一緒に見ることがあります。

また宿題チェック時、途中の計算式。

何が原因でこの子は間違えているのだろう・・・

と思って、目につくのが「ミス」。

 

移項する際に「符号を変える」ことを忘れていたり、

引き算ができていなかったり、

符号の見間違えをしていたり・・・

 

「ここよく見てみて」というと「あっ」と言いながらミスに気づいてくれるので、落ち着いて取り組みさえすればその部分をクリアできる力は持っているんです。

 

ただテストになると、時間のプレッシャーもあるので、いつもより心の余裕はなくなってしまう。

「落ち着いて取り組む」が若干乱れます。

この乱れがミスを生みます。

 

これを防ぐ、あるいは減らすには、「見直し」が習慣化されていないといけません。

自然と勝手に体が見直しをしようとする状態。

こんな状態が1つの理想です。

 

見直しには2種類あると考えています。

1つはテストを一通り解きなおしたあとの「最終チェック」。

もう1つは問題を解いている最中の「途中経過チェック」。

 

「最終チェック」で大事なのは時間管理です。

「最終チェック」をするには時間が余ってなければいけません。

一つの問題にとらわれ、考え込んで、時間が無くなる、というような事態は避けなければなりません。

 

「途中経過チェック」はそれよりさらに重要です。

「最終チェック」は「ピリオド抜け」や「単位の抜け」など全体をざっと見渡すのに向いています。

しかし細かな途中式を見直すのはなかなかやりにくい。

「途中経過チェック」はそのような途中式の見直しを行うのです。

 

僕もミスをよくする生徒でしたが、意識していたのは

・途中式をなるべくちゃんと書く

・途中式を一行書くたびに「何かミスはないかな」とその計算を頭の中でもう一度行う

・これを普段の宿題や問題練習のときから行う

です。

 

ふだんこのようなことをしたことがない生徒が、いきなりテスト中にこれをやるのは無理です。

無意識の習慣になるくらい、普段からこれをやることが必要なのです。

普段が宿題のやり方が肝心なのです。

 

僕が生徒の皆さんに、理科でも数学でも社会の時差の計算でも、途中式を書け書けとうるさい理由の一つはこれです。

ミスを見つけやすくする仕組みづくりです。

 

人間ですからミスはつきもの。

一気にゼロになるということはなかなかありません。

ですが、習慣や仕組みに落とし込むことができれば必ず減らすことはできるのです。

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